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サクラ12

  • posted at:2013-04-13
  • written by:サクラ・エゾヤマ
*SIDE*サクラ・エゾヤマ

クリスマス。
今年はウルドと一緒にお祝いできるとあって、あたしは浮かれながら準備を進めている。
せっかくだから賑やかに行いたいと思って、レイヤ先生ユカラ君、灘さんカムイさんウサギ先生も誘ってパーティーをすることにした。
セツカさんやノウァさんは他に予定が入っているとかで残念ながらお誘いできなかった。
プレゼントは各自好きな相手に渡すのではなくランダムに行き渡るように交換制を導入。
自分のがあたっちゃったら勿論交換アリ。

パーティーはいつもの宿の、宴会場を借りることに。
クリスマスらしい飾りつけをして、カムイさんと一緒にご馳走を作って、さぁ準備万端です!


☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆


「メリークリスマス!!」

みんなに配られたシャンパン(アルコール弱い人はノンアルコールの)が注がれたグラスで乾杯しパーティーが始まる。
あたしは早速ウルドの横に座る。

「ウルド、今日は来てくれありがとう!」
「何言ってるの、サクラのお誘いだもん。来るに決まってるじゃない。」
「えへへ…去年は別々だったから今年また一緒にお祝いできて嬉しいなぁ。」

あたしがそう言いながらニコニコしていると、ウルドは少しだけ首を傾げる。
そしてあたしにしか聞こえないように耳打ちしてきた。

「私も嬉しいけど、…レイヤ先生とは一緒に過ごさなくてよかったの?あ、今日みたいなのじゃなくて二人でってことね。」

内容にびっくりして思わず赤面しながら、あたしは手をぶんぶんとふる。

「べ、別にそんな関係じゃないよ!あたしがちょっと…意識しちゃってるかもしれないってだけで…レイヤ先生はあたしの事なんて全然気にしてないし。」
「そっかぁ。………スゲー下見頑張ったんだけどなぁ。」
「ん???」

ウルドの言葉の意味が分からずに首をかしげると、ウルドはにっこり笑ってなんでもないと答えた。


パーティーなんて銘を打ってはいるけど、放っておいたら結局はいつも話す相手とばかり話してしまいそうなので、あたしとウルドは二人揃って色々な相手に会話を試みる。
そういえば一番気になるのはいつの間にかウサギを卒業していたウサギ先生のことだ。
気づいたらちょっと強面なオジ様戦士になっていらして、でもお話をしてみるといつもどおりのウサギ先生なので安心。
うさぎ好きのウルドはちょっと不満そうだけど。

カムイさんは来年こそは灘さんと二人きりで過ごすって意気込んでた。
灘さんは顔を赤くして最初こそ否定していたものの、途中からは、そういう流れになっていたらねって折れてた。

レイヤ先生とユカラ君はずっとテーブルでのんびり話しながら食事してたかな。
あたしが揚げた天ぷらを美味しいってレイヤ先生が言ってたのが印象的だった。
ウルドが咄嗟にそれはサクラが揚げたんですって言ってくれたけど、ふむそうか、だけだったな。
でも好評には違いないし、一応覚えておこうとは思う。


プレゼント交換もつつがなく終わり、あたしはウサギ先生からのプレゼントを引き当てた。
「エール」という名のお酒で、ウサギ先生が好きなものらしい。
アルコールなのでありがたく調合に使わせていただこうと思う。
あたしのプレゼントはカムイさんに当たったみたい。
箱庭の小さなおもちゃで、スイッチを押すと四季の風景にチェンジするというものだ。
例えば夏は向日葵が咲き青空に、冬は夜空から雪が降るという感じだ。
あたる相手がかなり間違えてる感があるけれども、暇つぶしにでもなれば嬉しいな。


解散後、あたしはウルドを呼び止めた。
プレゼント交換のはそれはそれとして、あたしはウルド宛にこっそりとプレゼントを用意していた。
なんとウルドも同じ気持ちでいてくれたらしく、あたしたちは個人的にプレゼント交換をすることになった。
ウルドから貰ったものはウサギを模したブランケット。
くるくると丸めるとウサギの顔と耳が外側に来て、うさぎの形に丸まる様に出来ている商品だ。
あたしがウルドにプレゼントしたものはウサギ型の耳あて。
アンゴラウサギみたいなふわっふわで真っ白な耳あてだ。
互いにウサギのものを選んだことに、あたし達はお腹をかかえて笑った。


ウルドと別れた後、部屋に戻ろうとすると廊下で外の雪景色を眺めているレイヤ先生に出くわした。
レイヤ先生はすぐあたしに気づくと腰に手を当てあたしの額を軽く小突いてくる。

「わ、なんですか?」
「遅かったではないか、馬鹿者めが。」
「…?何か用でも…」

あたしがそう尋ねると、言葉が終わる前にあたしの手にレイヤ先生が包みを押し付けてくる。

「こ、これは…」
「…ユカラに作ってやったクリスマスプレゼントの端材でもう一つ何か作れそうだったんでな。捨てるのも勿体無いので貴様にくれてやる。」

レイヤ先生の言葉に、あたしは手の中の包みを見る。
それって…つまり…

「あたしに…プレゼントをくれるんですか?」
「端材でついでに作ったものだ。…俺様は寝るぞ。貴様も早く寝ろ。もう深夜だ。」
「あ、は、はい!あの…ありがとうございます!!!」

レイヤ先生の背を見送り、再度包みに視線を落とす。
じわっと胸にこみ上げてくる感覚。



─嬉しい。



早速部屋に戻り、包みに手をかける。
そしてふっと思う。
レイヤ先生のことだから微妙にガッカリするものが入っているのではないだろうか。
それでも、あたしにくれたんだ。
そう思いながら包みを開ける。

「あ…綺麗…」

そこには少し厚手のストールが収められていた。
あたしの髪の毛の色とは対照的な淡くて透明感のあるブルーのストール。




早速次の日からあたしの肩に巻かれることになるソレは、長い間宝物として使われることとなる。
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