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レイヤ18

  • posted at:2013-04-13
  • written by:サクラ・エゾヤマ
*SIDE*レイヤ


読書をしながらサクラから貰ったチョコを摘む。

「なんだ、美味いではないか」

あまり甘くなく、好みの味に仕上がっているチョコを楽しむ。

…貰うべきではなかったかもしれない、そんな躊躇もあった。

そう、今、俺は明らかにサクラをただの弟子ではなく、異性として意識しているのかもしれない。

あまりそういう経験が無いだけに、本当にそうかはわからないが。

チョコを貰った事自体は嬉しかったのだ。

来年貰ってやれるかどうかはわからない。

想いを残すわけにもいかない。

だが、今だけはサクラのチョコを楽しむことにした。



















2月14日
それは、愛する男性に女性がチョコを贈るイベント。

クリスマスに正式にカップルになった、セツカとフィーにとってもある意味恋人同士としての初めてのイベントだった。

フィーは早めに元に戻してもらい、ウルドに手伝ってもらいながらチョコ作りに勤しんだ。

そして、チョコが出来、前回の待ち合わせの時はセツカを1時間も待たせてしまった(1時間前に来たセツカもどうかと思うが)ので、今回は30分早く待ち合わせ場所へと向かっていた。


「さすがに、今回は1時間待ちなんてしてないと思うけど…。」

今回、待ち合わせ場所はセツカがいきなり抱きしめたり手を握ったりしてきても恥ずかしく無いように少し人気の少なめの場所にしてある。
…そういうのを期待しているわけでないけれど、フィーにとって人前でそういうことをされるのはまだ恥ずかしかった。
人前でなくても恥ずかしいというのに。
と、少し想像で顔を赤らめながら待ち合わせ場所へ辿りつく…今回はまだ来ていないらしく、誰もいない。

ほっと一息吐くが…周りの、じっとりとするような嫌な空気に気が付く。
そう、フィーはこの空気を…知っていた。

「まさか、自分から離れてくれるとはな…手間が省けた」

声がした方を向くとそこには…自分にペンダントの契約を持ちかけた男が黒い闇を纏い立っていた。



*SIDE*???


目の前にはどうやってか知らないが、ペンダントから擬人化した件の少女が居る。
確認してみたが、魂の本質は変わっていない…つまり、贄には使えると言う事だ。

俺の姿を視認し、走り出そうとした少女に向かって闇から作りだした「民」達をけし掛ける。

あの身体はまがいものだ。

多少傷ついてもいい。

腕や足の1本、斬り飛ばした方が動きも封じられていいだろう。

「民」達の攻撃が届こうとした瞬間、バチッ!と何かにそれが弾かれる

「きゃっ!?」

「・・・なに?」

仮初の身体で何か力が使えるわけがない、とタカをくくっていたので少々驚いた。
ただ、本人が驚いているところを見ると、任意で何かの力を使ったわけではないらしい。

…良く見る、少女の左手に嵌められている指輪が光輝いている。
それが、こちらの力を弾いたらしい。

「小癪な…そんな程度の力で防ぎきれるものか!」

「民」に任せるのではなく、怯んだ少女に自ら迫り、こちらを弾く力を無理やりこじ開けて少女の首を掴み持ちあげる。

「ぐっ…セツ…」

そして、必死に抵抗する少女の指から邪魔な指輪を外して、少女にかかっている魔法を解呪した。
音も無く手の中でペンダントに戻った少女を手に高笑いを上げる。

「これで!これでついに!・・・ハハハハハ!アーッハッハッハッハッ!」

そして、そのまま闇の中へ消え、残されたのは・・・銀色に輝く指輪と、丁寧に包装されたチョコの箱だけだった。


*SIDE*セツカ


今日は15分前ぐらいにしておいた方が、フィーも心配しなくて済むだろう。

この時の判断を、俺は一生後悔した。

待ち合わせ場所についた時、そこには…


「え?…あれ?…フィー・・・?」
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